誰でも商品開発に挑戦できる『コミッティ』とは?

今井亜紀子(MD)

今井亜紀子(MD)

2003年に入社し、MD(マーチャンダイジング)部門のマネージャーとして女性向けのフレーム開発を担う今井さん。新潟の店舗で販売スタッフとして勤務していた彼女は、自社ブランド「i-mine」を開発しヒットを飛ばした。今や自社ブランドとして定着しているアイテムだが、彼女はどうやってこの商品を開発したのか。新卒・中途、専門部署や年齢の垣根を越えて商品を企画する活動、「コミッティ」について迫る。

年齢、性別、キャリア関係なく全員にチャンスがある

今井

私は以前、新潟の店舗で販売員スタッフでした。「コミッティ」をきっかけに「専門的にMDをやってみないか」と声をかけてもらい、現在のMD部門にいます。

コミッティとは、部署や年齢の垣根を越え、やりたい人が手を挙げて商品企画に取り組む活動です。本当に誰でも良く、現場や本部の他のスタッフでも、また、経験年齢も関係なく初心者でも参加できます。

MD部門で、「こんな商品が足りないからコミッティで考えてもらおう」という流れから始まります。テーマは、女性向け、年齢、何万円以上の商品など、さまざま。
そして、全社員に向けて「企画開発をやりたい人はいませんか?」とアナウンスがされ、やりたい人は自由にエントリーし、人が集まるとグループに分かれ、さまざまなテーマを選びます。そうしてグループ内で検討を行い、全体会議でプレゼンし、評価されると商品化されます。

アナウンスは当初は年に3回程。1回で約30人が集まることもありましたが今は随時、というスタイルに変わって続いています。というのも、現状の会社の風土として、個人が発言したことがそのまま精査されるためコミッティまで辿り着く前に実現することが多くなってきました。MD部が特別にリードせずとも「こんな商品が欲しい」と声を上げる社員が増えています。

コミッティは画期的なのです。本社スタッフは、お客様と直接会う機会が少ないことに比べ、販売スタッフは常にお客様に接しています。ですので、お客様がどのような商品を求めているのか、ご購入いただいたもののその後の良し悪しも把握しています。

従来はそういった情報を吸い上げる機会がありませんでした。コミッティは、そんな現場の意見を反映することで、「売れる商品」を作ることができます。メーカー主導の商品ではなく、お客様視点でモノ作りをすることが素晴らしいです。

私はこんな商品が作りたかったんだ!

今井

コミッティに参加したことは私のターニングポイントでした。当時、最初は単に『面白そうだ』と思い、コミッティにエントリーしました。メンバーに与えられたテーマは、「ミドル女性がターゲットのメガネ(眼鏡)フレーム」。若年とシニアの女性向け商品はありましたが、その間のミドル女性を狙った商品はありませんでした。
ミドル層が難しいのは、「若い女の子向けのメガネは嫌だ。でも、おばあちゃんぽいメガネにも抵抗がある」という人が多いため、微妙なバランスをとらなければいけないことです。

富山、神奈川、岩手など全国の販売スタッフが5名。実際に顔を合わせて集まることは難しいので、LINEなどを活用してミーティングをしました。
仮説を立て、検証するためにお客様にアンケートを取り、結果が良くなければ、また練り直し、という形でサイクルを回しました。現場だとお客様へのアンケートもすぐに取れることがありがたかったです。

2、3か月で企画をまとめ、本社の会議でプレゼンをし、承認がおりると、それに対して問題点などの意見がフィードバックされ、それを元にまた練り直してひとつの形にしていきます。我々は自由に発想するのですが、技術的には難しい、ということもあり面白い経験でした。
商品化までには6か月程で、最終的に商品化されるのは、出された企画の約半分と狭き門です。

そうしてコミッティに参加して、自分の居場所ができた気がしました。メガネが好きでこの業界に入ったので、現場で働いていることに不満はありませんでしたが、コミッティで自分の意見が商品化されたとき、「私はこれがやりたかったんだ!」と自己発見しました。

ヒントは全て現場にある

今井さんが開発に携わったi-mine(イマイン)

今井さんが開発に携わったi-mine(イマイン)

そうして「i-mine(イマイン)」というシリーズが生まれました。

※大人の女性がオシャレを楽しむi-mineについて詳しく知る(https://www.meganesuper.co.jp/frame/i-mine-2/

デザイン的にはプラスチックのカジュアル感と金属の大人っぽさを組み合わせ、異素材ミックスというのに重きを置いたメガネです。
マニアックですが、一番のこだわりは、レンズをフレームに半分しかはめていないことです。掛け外しの際、広げようとフレームに負荷がかかりますが、これにより弾力性が生まれ、衝撃が分散されます。店舗に「折れた」と持ってくるお客さまのメガネを拝見すると、どれも同じ個所に問題があり、思いつきました。

やはり、ヒントは現場にあるのだと思います。

MD部はみんな、現場出身です。現場が全てではありませんが、現場の意見を商品に取り入れることで皆がハッピーになれると思います。

今後は、他の商品で使われていて、メガネにも使えるような眠っている素材を活用したいと思っています。従来のメガネメーカーには思いつかない新しいことに挑戦したいです。メガネの形ももっと変わっていいと思います。変わった形のものを自分たちで作れたら面白いです。

コミッティに参加することで誰も考えなかったメガネを作れるチャンスもあります。でも、MDとしては負けたくありません。「その手があったか!」というアイディアが出たら悔しいですが、そのような商品が増えることが願いです。

挑戦することに天井がない会社

コミッティに限らず、やりたいことは自由にやれる会社だと思います。もちろん、苦労もあります。でも、入社1年目でも権限を持って、何千万も動かすような大きな仕事もできます。大変だけど、大変を上回るやりがいのある会社です。